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時間によってかわるアプローチ

ドラム講師のぺんた丸です。

 

今日は、時間によってかわるアプローチについて書きます。

 

過去に書いた、『歌詞によってアプローチが変わる』という記事内では、歌詞の意味を理解することが大事と言いました。一方、『譜面を見失わないコツ』という記事内では、歌詞をメモ程度として使うと便利と書きました。

 

このふたつは矛盾しています。しかし、これでよいのです。なぜなら、おかれている状況によって歌詞の意味を理解するのが不可能であったり、とても困難であったりするからです。

 

例えば代打のドラマーとして声がかかり、本番が翌日や当日のパターン。歌詞の意味まで理解する時間が乏しいとき。

歌詞がわからないと叩けないというドラマーの方もいるかもしれませんが、こういうパターンで声がかかったときは、サイズ(譜面)通りにリズムやキメをあわせられる人が求められている場合が多いです。なので、それだけでもできていれば喜ばれる場合が多いです。

歌詞の意味もキチンと理解した上で展開もそれにそって抑揚をつけ、リズムもキメも全部きちんとこなす。代打を頼む側も短期間なのは承知で頼んでいるので、そんな完璧なものを求めているわけではないです。リズムやキメをあわせてもらい、問題なく曲が進めばひとまずOKぐらいのイメージ。歌詞の理解とか展開とか抑揚、そういった微妙な調整要素はプラスアルファなわけです。

なのでこの場合優先されるのは、サイズの把握、リズムパターン、キメ、大きい枠組みの強弱、フィルインの場所などです。歌詞の意味の把握、歌詞の暗記、細かい強弱、細かい展開については余裕があればというところ。

 

なのでこういった場合、問題なく曲が進行するよう歌詞のメモなどを使い、ぶっつけ本番でも乗り切れるような見失いにくい譜面を作ってこなさないといけません。

 

今回は代打を例にしましたが、こういったイレギュラーなことは多々あります。

セッションなどで急に譜面を渡された場合

単発企画バンドで曲数が20~30曲

譜面なし歌詞カードなしでの納期に余裕がないサポート依頼

などなど

 

もちろんなるべく力の限りやるべきですが、全部全力でこなしていたら死んでしまいます。歌詞の意味を調べる時間がなかったり、歌詞すら調べる時間がなかったり。オリジナルの曲なんかだと調べることもできないですし、そもそも不可能なパターンも多いです。ならば受けなければいいということもありますが、仕事に対するスタンスはまた別の話なので一旦おきます。

 

逆に手を抜けない場合ももちろんあります

 

定期的に練習している固定バンド

定期的によくやる曲(スタンダードなど)

譜面も歌詞も音源もキチンとしている、納期に余裕があるサポート依頼

固定バンドなどで過去にじっくり取り組んだ曲

 

これらの場合ほ、やはり歌詞の把握も歌詞の意味の把握もしていた方がよいです。考えたり調べる時間が十分にあるので。意味を知った上で、展開や抑揚を自分でイメージする。その上でメンバーの音にのっかっていけるとよいと思います。

 

よければ参考にしてみてください。