ダブルストロークの使い方、フレーズの作り方のコツ
ドラム講師のべんた丸です。
今日はダブルストロークの使い方と、ダブルストロークを使ったフレーズの作り方のコツについて書きます。
ドラマーのみなさん、ダブルストロークできますか?
できる方は、実際のフィルインに使えていますか?
ダブルストロークって、実際にフレーズを作ったり組み込んだりするの結構難しくないですか。ダブルストロークを使ったお決まりのフレーズを覚えても、飛び道具の必殺技みたいになりますよね。唐突に繰り出されがちというかなんというか。
これらをたくさん練習して、十分に馴染んでから応用できるフレーズや使える場所を探すのもよいのですが、馴染むのに結構時間かかりますよね。
個人的にコツをつかむのにオススメなのは、今あるオルタネイトのフレーズを、一部ダブルストロークに変えることです。
今回は16分音符4つの1拍フィルインを使用し、展開していきます
一部というのがポイントです。全部変えると使い方のイメージがわきにくいです。
先ほども書いた通り、オルタネイトの手順の一部をダブルストロークに変化させてみます。オルタネイトをダブルストロークに変化させるとき、元の音符の半分の長さの音符を使います。
オルタネイト8分音符1個→ダブルストローク16分音符2個
オルタネイト16分音符1個→ダブルストローク32分音符2個
今回はオルタネイトが16分音符なので、32分音に変化させます。
今回は4打あるオルタネイトから、1打だけダブルストロークに変えてみます。
1打目だけをオルタネイトからダブルストロークに
2打目だけをオルタネイトからダブルストロークに
3打目だけをオルタネイトからダブルストロークに
4打目だけをオルタネイトからダブルストロークに
どうでしょう。
1つ変化させただけですが、元のフレーズより結構印象違いますよね。ダブルストロークさえできていれば、すぐにでも自分が持ってる16分オルタネイトのフレーズのパターンを増やせますよね。
理想は、モチーフのフレーズ(元になるフレーズ)を、テンポ、曲の雰囲気、リズムパターンなどによって変化させることがてきるようになることです。表情をかえたりテンポ感を表現したり。
2拍のオルタネイト16分8個だと、例えばこんな感じです。
これがモチーフ(元になるフレーズ)
シチュエーションによるフィルインの一例
1つの単純なフレーズを発展させていく形でダブルストロークを利用すると、使い方もわかりやすく、表現の幅を広げられると思います。ダブルストロークはリズムが不安定になりやすいですが、それを防ぐ効果もあります。
オルタネイトのリズムにダブルストロークをのせるという意識は、安定してダブルストロークを使用するにはとても大事です。
ある程度経験のあるプレイヤーからすると、楽譜表記や楽典上つたない説明になっている部分があると思いますが、上手に説明できなくてこうなってしまいました。すみません。
よければ参考にしてみてください。
時間によってかわるアプローチ
ドラム講師のぺんた丸です。
今日は、時間によってかわるアプローチについて書きます。
過去に書いた、『歌詞によってアプローチが変わる』という記事内では、歌詞の意味を理解することが大事と言いました。一方、『譜面を見失わないコツ』という記事内では、歌詞をメモ程度として使うと便利と書きました。
このふたつは矛盾しています。しかし、これでよいのです。なぜなら、おかれている状況によって歌詞の意味を理解するのが不可能であったり、とても困難であったりするからです。
例えば代打のドラマーとして声がかかり、本番が翌日や当日のパターン。歌詞の意味まで理解する時間が乏しいとき。
歌詞がわからないと叩けないというドラマーの方もいるかもしれませんが、こういうパターンで声がかかったときは、サイズ(譜面)通りにリズムやキメをあわせられる人が求められている場合が多いです。なので、それだけでもできていれば喜ばれる場合が多いです。
歌詞の意味もキチンと理解した上で展開もそれにそって抑揚をつけ、リズムもキメも全部きちんとこなす。代打を頼む側も短期間なのは承知で頼んでいるので、そんな完璧なものを求めているわけではないです。リズムやキメをあわせてもらい、問題なく曲が進めばひとまずOKぐらいのイメージ。歌詞の理解とか展開とか抑揚、そういった微妙な調整要素はプラスアルファなわけです。
なのでこの場合優先されるのは、サイズの把握、リズムパターン、キメ、大きい枠組みの強弱、フィルインの場所などです。歌詞の意味の把握、歌詞の暗記、細かい強弱、細かい展開については余裕があればというところ。
なのでこういった場合、問題なく曲が進行するよう歌詞のメモなどを使い、ぶっつけ本番でも乗り切れるような見失いにくい譜面を作ってこなさないといけません。
今回は代打を例にしましたが、こういったイレギュラーなことは多々あります。
セッションなどで急に譜面を渡された場合
単発企画バンドで曲数が20~30曲
譜面なし歌詞カードなしでの納期に余裕がないサポート依頼
などなど
もちろんなるべく力の限りやるべきですが、全部全力でこなしていたら死んでしまいます。歌詞の意味を調べる時間がなかったり、歌詞すら調べる時間がなかったり。オリジナルの曲なんかだと調べることもできないですし、そもそも不可能なパターンも多いです。ならば受けなければいいということもありますが、仕事に対するスタンスはまた別の話なので一旦おきます。
逆に手を抜けない場合ももちろんあります
定期的に練習している固定バンド
定期的によくやる曲(スタンダードなど)
譜面も歌詞も音源もキチンとしている、納期に余裕があるサポート依頼
固定バンドなどで過去にじっくり取り組んだ曲
これらの場合ほ、やはり歌詞の把握も歌詞の意味の把握もしていた方がよいです。考えたり調べる時間が十分にあるので。意味を知った上で、展開や抑揚を自分でイメージする。その上でメンバーの音にのっかっていけるとよいと思います。
よければ参考にしてみてください。
譜面を見失わないコツ②
ドラム講師のペンタ丸です。
今日は、ドラマーが譜面を見失わないためのコツ、バンドスコア編の続きを書きます。
前回で、譜面を書き写してセクション番号を書いて、それぞれAメロやBメロ、サビを記入するようにしました。
それでも今どこをやってるかわからないという場合は、歌詞を書くとよいです。かといって全て書くとゴチャゴチャしてしまうので、それぞれのセクションの頭やキメの前などに記入します。
一言や二言で十分です。例えば、「ありがとうまた明日」という歌詞があった場合、「ありがとう」の部分だけ書きます。他に同じ言葉が出てこない場合、十分どこかわかりますよね。同じ言葉が出てくる場合は、「ありがとうまた明日」まで仕方なく書きます。そうすると歌詞さえ聞いていれば今どこをやってるのかわかり、重要なキメの前に書いておけば、キメが近いこともわかります。
Aメロ1の出だしが「ありがとうまた明日」
Bメロ1の7小節目で「さよならまた今度」
という歌詞があると想定して、書き込みました。
Bメロ8小節目にサビに入るためのフィルインがあるので、その前の7小節目の歌詞だけ書きました。これでもし譜面を見失っても、歌詞から今いる場所がわかり、8小節目のフィルインができますね。
歌のあるバンドの場合、よければ参考にして使ってみてください。
譜面を見失わないコツ
ドラム講師のペンタ丸です。
今日は、譜面を見失わないコツについて書きたいと思います。ドラムスコア編です。
ドラマーのみなさん、譜面を見失うことは多くないですか。
譜面を見失わないコツはいくつもありますが、今回はバンドスコアを使ってる場合のコツを教えます。
バンドスコアというのは、例えばボーカル、ギター、ベース、ドラムのスコアがまとめてのっているものです。
これを見ながら叩いている方は、譜面をめくるのが大変で、それに気をとられて見失ってる可能性があります。対処方法としては、ドラムのパートのスコアだけ5線譜に書き写すのがよいです。多くてもA4サイズで3、4枚には収まると思うので譜面をめくる手間が激減します。繰り返し記号などを写すのを忘れないよう気を付けましょう。基本的に1段4小節にして書くとみやすくなると思います。
次に、セクション記号をキチンと書きます。四角に囲まれたAやBやCのことです。これを書いておくと、ここは1番のAメロ、ここは1番のBメロ、ここは1番のサビなどが視覚でわかります。曲を暗記しきれてないとき非常に便利です。
曲や譜面によって四角Aがイントロであったり、四角AがAメロであったり、四角Dがサビだったり色々です。曲の冒頭から区切りの部分で順番にアルファベットをうっているだけなので、見て聞いて判断しましょう。
判別できたら、セクション記号の横に書くのもよいです。A(Aメロ)、E(Bメロ2)などという風に。
上記の2つの方法を使うと、下記のようになります。
バンドスコアでみるより見やすくありませんか。
よければ、参考にしてみてください。
コード進行がわかる利点2
ドラム講師のペンタ丸です。
今日もコード進行が理解できる利点について、書きます。
セッションするときに、「とりあえずブルースでもやろう。コードはこれでテンポとリズムはドラムに任せる」と、このコード進行を渡されたときどんなリズムを選びますか。
ベターなのは、シャッフルリズムになると思います。
少し理論的な話になりますが、このコード進行は12小節くくりのブルースの定番進行です。ツーファイブやドッペルドミナントの挿入もなく、提案者はシンプルなシャッフルブルースを想像してる可能性が高いです。なので、ベターなのはシャッフルになります。提案者の想像してるリズムにあえてするかどうかは、また別の話。もちろんスウィングでも8ビートでも16ビートでも問題ないです。ただ定番が何か?ということがわかっていれば、定番にするかあえて違うリズムにするか選択できるわけです。
下記のコード進行の場合はどうでしょう?
先ほどと同じ12小節くくりのブルース進行ですが、ツーファイブやドッペルドミナントの挿入があります。この進行の場合、やはりビバップ時代のジャズブルースが想像できるので、4ビートがベターではないでしょうか。提案者は4ビートを想像してる可能性が高いです。先ほどと同じで、あえて定番を選ぶかはまた別の話で、8ビートや16ビートやシャッフルを選択しても間違いではないです。ベターな4ビートにするか、あえてベターじゃないほうを選ぶか選択できるわけです。
どんなリズムが聞いて確認するのが一番いいですが、なんでもいいや任せると言われた場合、コード進行からベターなリズムを予想できると便利です。ベターかイレギュラーか選択することができます。
何も考えずにリズムを選ぶといつも同じリズムでマンネリしたり、慣れてないリズムを選んでしまいずっこけたりしやすいです。
お客さんのいるセッションであればやりやすい方を選んだ方がいい場合が多いですし、練習でのセッションならあえて慣れてない方を選ぶようなこともできます。
定番のリズムを選ぶのか、あえて定番をはずすのか。コード進行がわかると読めることが多いので便利です。
よければ参考にしてみてください。
コード進行を理解する利点
ドラム講師のペンタ丸です。
今日は、ドラマーがコード進行を理解してることによる利点について書きたいと思います。
ドラマーのみなさん、コード進行、わかりますか?
コードネームを読めるかどうかではなく、コードをみて響きや意味がわかりますか?
ドラムのプレイにおいて必ずしも必要な知識ではないのですが、わかると便利なことも多いです。初見の譜面をプレイするときや、参考音源のない譜面をプレイする場合のアプローチが想像しやすいです。
例えばこんなコード進行が繰り返される曲があったとします
Dm7-G7-CM7-A7
この進行をみたとき、ただのアルファベットの羅列にみえてるか、進行の意味がわかっているかでアプローチに差が出ます。
少し理論的な話になりますが、このコード進行はCメジャーkeyで、Dm7-G7-CM7のツーファイブワンから、A7で次の戻ってくるDmコードへドミナントモーションしています。
これだけわかっていれば、頭の中でこの進行の音が想像できます。他に、ジャズでよく出てくる定番の逆循環の進行だと気付ければ、定番のツーファイブフレーズや、ドミナントモーションしてるG7、A7のとこでオルタードフレーズが使われるかもなども想像できます。例えばセッションなどでこの進行でやることになった場合、ギタリストはジャズが苦手そうだからソロのときはリズムで展開つけて助けようとか、ピアニストはジャズが得意そうだからソロの展開は任せてついていこうなどの判断もできます。
想像できれば、前もってアプローチを考えたり、フレーズやフィルインを用意しておく時間が増えます。展開を考えたりもやりやすいです。
Dm7-G7-CM7-A7
これがただのアルファベットの羅列に見えているか、コード進行の意味を理解しているかで、これぐらい想像できることに差がでます。なるべく譜面からの情報は多くとれるほうがドラムのアプローチの幅は広がりやすいと思います。
よければ、参考にしてみてください。
パーツ毎の音量
ドラム講師のペンタ丸です。
今日は、ドラムのパーツ毎の音量について書きます。
ドラムを叩くときに、パーツ毎の音量を考えていますか?
ドラムという楽器は、2つ以上のパーツを同時に叩けば2つ以上の音がなりますよね。例えば、ハイハットとスネアドラムを同時に叩くときなど。このとき、それぞれのパーツの音量について考えていますか。
音量をざっくり10段階であらわすとすると、ハイハットが10でスネアが10のときもあれば、ハイハットが5でスネアが5、ハイハットが1でスネアが1の場合もあります。そして、ハイハットが10でスネアが1、ハイハットが1でスネアが10など、それぞれ違う場合もあるわけです。
もし、プレイにメリハリがつきにくいや、表情や抑揚の少ない演奏になっているなどの悩みがあれば、それぞれのパーツの音量を意識してみたらよいと思います。音の強弱によるビートへの影響は、かなり大きいです。
よければ参考にしてみてください。